つくばね会Blog

令和7年つくばね会29 研修会(西表島の自然史) (R7.3.30 実施)

研修の概要及び目的

当会3回目となる研修会は、東京農工大学とのコラボレーション企画で、前回都立野川公園で実施した昆虫の研修会の後編的な立ち位置となる研修会です。今回は、昆虫から視点を広げて森林の多様性という少しグローバルな視点から考えてみよう、という趣旨の研修内容となっています。昆虫のみならず自然界の生き物を取り巻く自然環境は多種多様で、生物と環境とが互いに影響を与え合いながら成立しています。それ故に各々が受ける環境ストレスもまた多様です。そんな自然環境の中で、何故西表島や小笠原諸島では日本でも高い固有種率・生物多様性を誇ることができているのかを題材に、どの様な要因が森林の多様性を高めているかを探っていくことを目的としています。

また、午前のツリークライミング講習会では、なかなか目の前で学ぶ機会が少ないツリークライムの技術を知る機会として設けられました。昆虫採集や観察、樹木の観察や診断、剪定業務の他、レクリエーションなど幅広い分野で活用できる技術であるツリークライムは今回の研修内容的にも、多分野の方々との交流を目的とした当会、つくばね会29的にも非常にマッチしていると思われます。

本研修では、上記の内容を目的として実施しました。


当日のスケジュール

(講師名:敬称略)

9:30  会場:東京農工大学FSセンター1F会議室 集合・受付

10:00~10:30 スローライン投げ方・樹冠へのかけ方:瀬野耕平

10:30~11:00 安全なビッグショット使用方法:金子真吾

11:00~11:30 ハーネス装着メインロープ過重による安全チェック:岸龍宏

–11:30~12:30 昼食休憩

12:30  会場:東京農工大学FSセンター1F会議室 集合・受付

13:00~13:30 西表島の自然史:(景山・熊坂・中辻)

13:30~14:00 小笠原諸島外来生物~保全と脅威と生態系とシマバナナ:(大川)

–休憩10分

14:10~14:40 オオタニワタリを指標とした~樹上に生息するシダ植物の生態:(景山・熊坂・中辻)

14:40~15:10 アリ樹上性植物の関連~生物多様性維持のメカニズム~:(景山・熊坂・中辻)

–休憩10分

15:20~15:50 奄美大島の樹上のアリの多様性:(景山・熊坂・中辻)

–休憩10分

16:00~16:30 森林生態系と炭素動態~自然共生サイト天神山」:(重藤)

16:30 解散


研修の様子

・ 10:00~11:30 ツリークライミング研修会

 


・13:00~16:30 各講師による講習会

 


・おわりに

今年もサクラの咲く季節がやってきました。ということは、初めての研修会から1年、つくばね会29も1周年になります。

今回の研修会では、ツリークライミングによる野外研修と座学による屋内研修の2本立てで、今回もまた濃い研修内容でした。とても良い刺激になりましたし、自らの勉強不足に痛感しました。

今回は、特に多くの方のご協力を頂きました。おかげさまで今回もまた何事もなく無事に終えることができました。ありがとうございました。

 

 


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