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突然ですが、皆さんは、❝植物❞という言葉をどのように説明するでしょうか?
偏に植物といっても捉え方は十人十色、各々違った認識をもっていると思います。ですが、細かい話は抜きにして根本的な話をすると植物も我々同じ生き物の一員なんです。
当たり前じゃん!と思った方がいる一方で、え、そうなの!?と思った方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
そんな近くて遠い存在のあなたのお隣さんは、私たちとどんなところが同じで、どんなところが違うのか、つくみちゃんと一緒に少しだけ覗いてみましょう。
<もっと知りたい人への雑談形式での補足説明>
さて、広辞苑では植物の定義は以下のように説明しています。
・広辞苑
(以下、Webからの引用)
【広辞苑の植物の解説】
生物を大きく2つに分類したうちの1つで、動物に対する一群木や草、藻類など、一般的に1か所に固定して暮らし、細胞壁をもち、光合成を行って主に空気や水から養分をとって生きている生物種子植物、シダ植物、コケ植物、緑藻植物、紅藻植物などに分類される
【植物の定義】
生物学的には、水と二酸化炭素、光エネルギーから酸素と糖を合成する光合成(酸素発生型光合成)を行う生物と定義される。
我々生き物が生命活動を維持していくためには、その源となるエネルギーが必要不可欠です。4コマ内でつくみちゃんが説明してくれた通り、そのエネルギーを自分で作り出し自己完結できるもの、他者が体内にため込んだものを摂取することで自分の糧にするもの、の2パターンがあり前者を独立栄養生物、後者を従属栄養生物と呼んでいます。
従属栄養生物は他者を”食べる“ことでエネルギーを得ていますが、100%利用できるわけではなく糞として不消化物を排出しています。その為、食物連鎖のピラミッドの上にいくほど得られるエネルギー量は減っていくので、それを補うため食事の量も増えていきます。
また、必要なエネルギー量は体の大きさに比例しますので食物連鎖の上の方の体の大きな捕食者が生きていけるのは、それを支える生き物たちがいるおかげなのです。地球上の約80臆の我々人間が生きていくことができるのも、それ以上の多くの生き物の支えがあるからこそ、というわけです。ありがたいですね。
ところで、代謝ってちょっと難しいね。簡単なイメージはないの❓
確かに、新陳代謝や基礎代謝という言葉はよく聞くけど代謝という言葉の意味は普段あまり考えないよね。
代謝は一言でいうとエネルギー変換、その過程のことだね。新陳代謝とは古い細胞から新しい細胞に置き換わっていくこと。これは、皮膚や髪の毛当たりがわかりやすいかな。で、かたや基礎代謝とは、運動とか意識的に動かなくても消費するエネルギーのこと。家でだらだらと過ごしていても心拍は止まらないし、体温も下がらない、でもってお腹は減るよね。車で例えるならアイドリング状態といった感じかな。アイドリング状態でもガソリンは消費するでしょ❓
基礎代謝は高いほうが、だらだらしてても太りにくいから喜ばれる。一方で車の場合は燃料食いで燃費が悪くて疎まれる、と。
まあ、そうだね~(車はあくまで例えなんだけど…。)
まとめると呼吸や心拍、体温維持といった最低限、生命維持に必要なものが基礎代謝に含まれる、というわけね❕
そうそう、呼吸といえば小学校の時、「植物は二酸化炭素を吸って酸素を吐くんですよ」、と小学校の先生に教わったけど、正確にはちがうんだよね。
それは呼吸とは別の光合成のことで、
光合成の反応には光エネルギーのほか、水素(H)と炭素(C)が必要で、二酸化炭素(CO₂)は、葉緑体の中のストロマという部分にあるカルビン・ベンソン回路という器官でグルコース(またはブドウ糖とも言う)(C₆H₁₂O₆)という糖を作るために必要な材料として葉の気孔から取り入れられる。一方で、水素(H)は水(H₂O)を分解することで獲得、残った酸素(O)は不要なので外へ排出している。
なので呼吸とは全く違います。
まあ、的外れではないけど誤解を招く表現ね💦(見た目はそう見えるけど…。)
小さい時は「へぇ~僕たちは酸素を吸って二酸化炭素を出しているけど、植物は逆なんだ❕」と割とマジで勘違いしてた(苦笑)。
な・の・で、呼吸と光合成は違うこと。植物も我々と同じ呼吸をしていて、酸素を出すのは光合成という食事の副産物である。ということを改めて言っておきたいですね。ひょっとすると、同じ勘違いをしている人がいるかもしれないので❕
光合成は糖としてエネルギーを“蓄える”から同化、呼吸は蓄えた糖を分解してエネルギーを“取り出す”から異化、と言って正反対の反応なんだ。生体内で起きているこれらの化学反応を併せて代謝と呼んでいるよ。
ちなみに化学式で表すと、
呼吸 :C₆H₁₂O₆+6H₂O+6O₂ → 6CO₂+12H₂O
光合成:6CO₂+12H₂O → C₆H₁₂O₆+6H₂O+6O₂
というエネルギー変換をしています。
光合成だけして呼吸をしなかったらちょっと怖いな。パンパンに膨れた水風船みたいな感じ❓
う~ん、最初の種の状態では、胚乳に蓄えられた澱粉を使って地表に芽を出して、それから光合成をはじめるから、そもそも呼吸しなかったら発芽出来ないんじゃないかな。葉を展開するには呼吸で取り出したエネルギーを使う必要があるから。
あぁ、そうか、それ以前の問題だったか~。
発芽に必要な『水、空気(酸素)、適切な温度』の3つの要素を発芽の3条件っていうんだっけ。
葉っぱを展開した後は、
総生産量-(呼吸量+被食量)=純生産量 で表されているよ。
光合成で得た全てのエネルギー量が総生産量、そこから呼吸でエネルギーが費やされたり、動物などに取られたりして、残ったエネルギーが植物が生長に使うことができるエネルギー、というわけね。
~余談~
4コマにも出てきたタンポポですが、よく見ると花の時と綿毛の時とでは花茎の長さが全然違います。タンポポは花の時は花茎が短く、受粉すると花茎がググっと伸びるのです。これは、子孫となる綿毛をより遠くまで飛ばすためです。受粉前に花茎を伸ばしてしまうと綿毛を作る前に折れてしまうリスクが高くなってしまいます。それを防ぐために受粉してから花茎を伸ばすという形を取っているのです。賢いですね。タンポポのように種の散布を風に任せているものを風散布種子といいます。詳しい話は、またいづれ…【種子の散布の仕方】の回にまわすとします。
次回、第3回は夏投稿予定です。季節に併せて、夏に関係した内容にしようかと思います。
お楽しみに!
それにしても、半人半植って(笑)
ちょっと言ってみたかった☆
なんか、呼ばれた気がします❕
き、気のせいです❕
~【Vol.2植物って?】 おしまい~
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